〜ショーマストゴーオン〜下北沢の本多劇場で加藤健一事務所のお芝居、たっぷりと楽しんできました!今回もやはり抱腹絶倒!たくさんの勇気・元気をありがとう!

慌ただしい日々ですの中ですが、劇場に足を運ぶのも久しぶりでしたので、ウキウキしながら加藤健一事務所のお芝居、「ショーマストゴーオン」を星二と二人、観に行ってきました。コロナで忘れかけていた生のお芝居の楽しさを思い出し、役者さん達の熱い思いを肌で感じてきた2時間でした。

下北沢駅から本多劇場へ

たしか最後に下北沢に来たのは、2019年の秋だったかと思いますが、その頃は駅も大規模な工事中でした。今回はそれもほぼ全て終了していて、コロナ禍でも工事が継続されていたようで、時の流れを感じました。

前回来た時には駅全体が工事中でしたが、現在では駅も駅周辺もすっかり綺麗に様変わりしていました!
駅周辺も再開発が進んでいるようでしたが、本多劇場は健在でした。

劇中のお芝居は上演されるのか?

開演直前のステージのセットの様子。ホテルの一室が舞台です。

「ショーマストゴーオン」は、1937年にブロードウェイで初演され、61周、500ステージを記録した大ヒット作で、その後映画化されたり、ミュージカルも発表されたそうです。初演の頃の時代背景は、1929年の世界大恐慌の影響が未だ消え切らない時期で、第二次世界大戦へと世界が向かっていた不安定な時代です。

コロナ禍で先の見えないとされる現代を生きる私たちと似たような閉塞感を当時のアメリカ人も感じていたのかもしれません。

ストーリーは、ブロードウェイの二流ホテルの一室から始まります。加藤健一扮する演劇プロデューサーのゴードン・ミラーは、新人作家レオ・デーヴィスの脚本で22人の役者たちに7週間も稽古を積ませている芝居がある。芝居の出来は上々で、いつ初日を迎えてもおかしくない状況なのですが、上演のための資金を提供してくれるスポンサーが見つからず、義理の兄が支配人を務めるこのホテルにミラーはツケで逗留し、22人の役者たちもこっそりホテルで飲み食いをして寝泊まりしていた。

義理の兄から追い出される寸前のところで、新人作家が突如田舎から出てきたり、演出家と制作助手までも行く場所を失って転がり込んできた。義理の兄とその上司は力づくでもミラーたちをホテルから追い出そうとする。

もはや万事休す、と思いきや、突如スポンサー候補が現れ、上演が現実味を帯るが、義理の兄の上司がスポンサー候補の代理人の目の前でミラーを罵倒し追い出そうとすると、それを見て恐怖に慄いた代理人は契約書にサインする前にスポンサーを降りようとする。しかし、ミラーたちの迫力に負けて、怯えながらスポンサー候補の1万5000ドルの小切手に裏書きしてその場を逃げる様に去る。義理の兄の上司はスポンサー候補の名前を知るや態度を豹変させて、小切手を預からせて欲しい旨を申し出る。その代わりに、ホテル内の劇場で上演するための支援をし、最後にツケを精算して利益も渡すと約束して、小切手をホテルの口座に入金する手配をする。

しかし、実はスポンサー候補の代理人はホテルを去る途中で遭遇した作家に小切手は支払い停止にする旨を告げていた。

またも上演の道は絶たれた?と全員が絶望しかかるが、小切手はカリフォルニアの銀行から発行されており、当時ニューヨークからカリフォルニアの銀行の小切手の換金には5日ほどかかっていたようで、義理に兄の上司が小切手の不渡りを知るまでには5日あることにミラーが気づいた・・・そこで、ミラーは小切手のことは伏せて5日後に芝居を上演するとして、義理の兄とその上司に上演のための手配を頼み、初日に向けて全てが動き出す異になる・・・何度も何度も上演は無理だと思わせられて、一体この先に何が起こるのだろう?とてもこの劇団のこの芝居に初日を迎えることは無理なのではないか?22人の役者たちはどうなるのだろうか?

そんなことを思いながら前半の1時間を観ました。なかなか希望が見えてこない展開に観客としても少し心配な気持ちで途中の休憩時間を過ごしました。

加藤健一さんのお芝居の醍醐味

あらゆる想定外のトラブルが発生し、もうどうにもならない、諦めるしかないというような究極の状況で奇想天外な発想で、ピンチを切り抜ける。その発想が滅茶苦茶過ぎて、心の底から笑えるというのが、加藤健一さんのお芝居の醍醐味です。そして、それを必死に登場人物がやっている姿が本当に面白いのです。最後には最善、最高の結末が待っているというのもお約束ですが、そこに至るまでの複雑且つ想定外の道筋が毎回とても楽しみです。

そして、今回は「何があっても上演したい」というミラーの情熱と執念を通じて、ピンチをチャンスに変える発想の凄さを心の底から笑いながら堪能しました。それは、このコロナ禍という現在の日本、そして世界にあっても自分の思うこと、やりたいことをやろうという気持ち、意識を強く持つことが大切なのだと教えてくれている様でした。どんな環境の下にあっても、未来は自分の心で描くことができます。そのことを今回の観劇を通じて感じました。

「何がなんでも上演を」という思いは、昨年から中止が相次いだ演劇界にあって、加藤健一さんご自身が強く感じられたことなのかもしれません。会場で購入したパンフレットの1ページ目にあった「ようこそカトケンワールドへ」と題した加藤健一さんからのメッセージにもありました。

観劇後に下北沢で夕食

下北沢駅に向かう途中で目について「タグ・カフェ」というカジュアルなカフェで早めの夕食をいただきました。昔懐かしいナポリタンとチキンライス入りのオムライスにしっかりデザートまでご馳走になりました。自家焙煎のコーヒーも美味しかったです!ご馳走様でした。

ミニハンバーグも付いた懐かしのナポリタンスパゲッティ。
チキンライス入りのオムライス。野菜たっぷりの付け合わせも嬉しい。
星二のコーヒーゼリーと私、彩子のガトーショコラです。

私はミュージックと名のついたコーヒーをセレクト。

帰宅後にパワーアップ!

帰宅後も2時間くらい引越しの片付けをする予定で星二と二人予定したのですが、「ショーマストゴーオン」を観て、心も身体も元気になったのか、4時間くらい片付けに集中し、明日の予定まで一部完了しました!笑いはパワーを生んでくれるものですね!

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございます!

この記事を書いた人

saiko

Saiko

アメリカ留学を経て、予備校や学習塾での英語教育に携わること約10年。在職中に英検1級を取得。TOIEC985点。法律関係に転職し、夫婦で同業、共働きしながら現在に至る。留学や受験時代の体験から人の潜在意識や潜在能力に関心を抱く。夫の星二の50歳の誕生日を機に、星二の夢である「ゴルフでシングルに」に一緒にチャレンジするべくゴルフを習い始める。3年で100切りを目指して、趣味の英語と旅行も織り交ぜながら、星二と一緒にゴルフの上達を目指す。楽しく上達がモットー。現在のベストスコアは、117。