「継続は力なり」と言いますが、潜在意識は必ず揺り戻しをかけてきます。

まだ自分が小学生だった頃、確か小学校3年生くらいのことだったと思いますが、トレーニングペーパーとかいう名称の通信教育に申し込んだことがありました。小学校の校門のところでチラシを貰って、親に頼んで申し込んでもらいました。テキストと提出用の練習問題が届いて、最初の数回、物珍しさに取り組んで学校の勉強を予習して行ったところ、勉強もテストもとてもスムーズでした。子ども心に「これさえすれば大丈夫」、そんな安心感を覚えました。ところが、その安心感を得た途端に私はトレーニングペーパーを後回しにするようになってしまいました。

結局、毎月一冊ずつ送られてくるトレーニングペーパーが手付かずで溜まるようになり、見かねた親が解約したように記憶しています。

なぜ、あの時、簡単で有効だと子ども心に感じたのに続けられなかったのか自分でも理解できませんでした。自分の弱さが原因なのかと幼いなりに自分を責めたりもしたものでした。

確かに、学校の勉強は田舎の小学校でしたし、昔のことで、特にトレーニングペーパーをしないとついていけないということはありませんでした。必要性がなかったといえばそれまでなのですが。

しかし、トレーニングペーパーを始めた頃には、自分で予習できることが楽しいと感じ、勉強はこれで足りるとすら思いました。ですから、自分にとって価値のあるものだという認識はあったはずなのです。

それでも続かなかったのは、今から思えば、潜在意識が新しいことを始めた自分に揺り戻しをかけていたのだと思います。トレーニングペーパーを毎日30分とか1時間とかするというのは新しい生活習慣で、それまで慣れ親しんが何かを変えなくてはならなかったはずです。

これを潜在意識の観点から見ると、潜在意識はホメオスタシス(恒常性維持機能)が強く働きますから、現状と異なる状況になると前の慣れ親しんだ状態に戻ろう、前の状態を維持しようとします。それが良い状態だろうと新しいものは変化ですから、変化を止めて、元の状態に戻ろうとします。新しい習慣がなかなか身につかないのは決して怠慢なのではなく、潜在意識がそれを阻止するからなのです。3日坊主は当然の帰結です。

では、潜在意識の揺り戻しを回避して新しい習慣を身につけるにはどうすればよいのでしょうか?

先ずは、新しい習慣を身につけることの必要性、その習慣を身につけてどうなるのかのイメージをしっかり頭に描く事です。その状態がもう完成しているかのように想像して、頭の中でそれが現実であるかのような気持ちになることが潜在意識のホメオスタシスの働きを防止するのに有効です。

次に、一気に変化しようとせずに、日々到達できる小さな変化に目標を細分化する事です。毎日無意識にできるくらいの小さな変化を繰り返すことで、ホメオスタシスの目を掻い潜る事ができます。

この二つを意識して日々気持ちを新たに、目的地を心に描きながら行動することで短期的には分からないような変化でも、1ヶ月、3ヶ月、半年、1年と年と過ぎていくうちに自分が思うよりも遥か遠くに来ていることに気が付きます。その時には、それが日常となっているわけですから、潜在意識もそれをすることが当たり前と感じ、協力的になっているはずです。

現在の私達も今まさに揺り戻しが来ているように思います。

新しい目標を決め、それに向けて新しい動きを始めたのですが、その動きを止めるようなことが結構起こります。習慣化以前に体力的限界が先にやってきてしまい、元の木阿弥状態にもなっています。

それでも、目標を諦めたくはないので、また少し歩みを戻して再出発します!日々の運動習慣も取り入れられるようにしたいと思います。

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この記事を書いた人

saiko

Saiko

アメリカ留学を経て、予備校や学習塾での英語教育に携わること約10年。在職中に英検1級を取得。TOIEC985点。法律関係に転職し、夫婦で同業、共働きしながら現在に至る。留学や受験時代の体験から人の潜在意識や潜在能力に関心を抱く。夫の星二の50歳の誕生日を機に、星二の夢である「ゴルフでシングルに」に一緒にチャレンジするべくゴルフを習い始める。3年で100切りを目指して、趣味の英語と旅行も織り交ぜながら、星二と一緒にゴルフの上達を目指す。楽しく上達がモットー。現在のベストスコアは、117。