「努力しても報われない」のが人生なのか?長い長いトンネルの中で、私がようやくたどり着いた真実。

私は、ある国家資格の勉強を開始してから約15年後にようやく合格しました。

途中で結婚したり、就職したり、不妊治療もしたりしたけど、試験勉強はやめませんでした。

でも、合格前の3年くらいは、実は、もうやめようと思ったことが何度もありました。

その時に、つくづく人生とは、「努力しても報われないもの」なのではないかと痛感しました。

「なぜこんなことになってしまったのか?」、絶望しながら、自問自答した日々もありました。

そんな私があることに気づいたら、突然目の前の扉が開いたのです。

努力と報酬(結果)の関係について

努力と報酬(結果)の関係は常に一致するとは限らない

一般には、努力すれば結果が得られると考えられ、結果が出ないときは努力が足りないと言われます。

たしかに、多くの場合は、努力に見合った結果がもたらされることが多いようにも見えます。

しかしながら、目指すゴールが狭くなると、同じような努力をする人がたくさんいて、その中で競争が生まれます。

そうすると、自分の努力だけでは足りない、同じように努力しているグループから頭一つ抜け出す何かが必要となります。

また、他者との競争がない場合でも、努力と報酬(結果)の間には時間的な離隔がある場合もあります。

その場合には、結果が出るまでには時間がかかるということもあります。

これに焦れて、目標達成を諦めてしまう場合も少なくなと思います。

私の場合は、このうちの前者でした。

国家資格を受験しようとして、当時フルタイムの仕事を辞めてアルバイトをしながら勉強を開始しました。

予定では、3年から5年くらいで資格を得て、働き出すつもりでした。

勉強仲間だった夫と知り合い、二人で支えあって勉強を継続し、一緒に合格を目指そうと約束しました。

努力しても報われない原因について

目標が不適切

「努力しても報われない」という状況においては、努力している目標が適切でない場合が考えられます。

たとえば、目標が非現実的であったり、適切な戦略が見いだされていなかったりする場合などが考えられます。

努力の方法がまちがっている

目標が適切であったとしても、目標達成の方法が間違っていては、いくら努力しても結果を得ることは難しいでしょう。

たとえば、目標達成の戦略がまちがっていたり、効果的なアプローチが選ばれていなかったりする場合などが考えられます。

この場合には、既に目標達成をされている先輩などに体験談を聞いてみて、適切な助言を得ることで努力の方法を修正することが役に立つかもしれません。

私の場合には、合格したい国家資格取得のための学校に入り、卒業後は予備校にも通い、直前には模試も受け、合格した人の体験談も聞きに行きました。

自分の中では、目標達成に向けてやるべきことはすべてやっていたと思っていました。

努力しても報われないときにできること

自分なりの最大限の努力を払って、苦しい気持ちを乗り越えて努力を続けてみて、それでも結果がでないときは、次のようなことがお勧めです。

目標を再評価する

「努力しても報われない」と感じるとき、その目標を自分の中で再評価してみることが有用です。

そもそも、なぜその目標を選んだのか?

その目標は、自分にとってどうしても達成しなくてはならないのか?

その目標を達成する価値はどれくらいなのか?

開始時と今では、自分の人生に何の変化もないのか?

人間は、長い間同じことを目指して努力していると、その達成が目標になってしまうことがあります。

手段の目的化とも言われますが、達成することが自分の中の大切な部分という地位を占めてしまうのです。

そこに到達しないと、先に進めないというある種の錯覚に陥ってしまうことがあります。

私の場合には、最後の数年はこれに陥っていました。

10年以上の歳月を費やし、多くの資金と時間を投じ、周囲に宣言したこの試験勉強。

これをここで放棄したら、自分の人生を放棄しているのではないかとさえ思ってしまいました。

このときは、私の中では冷静な目標の再評価はできませんでした。

ですので、長く努力している目標の再評価をするときには、自分一人で行わないようにしましょう。

誰かと一緒にすることが大切かと思います。

自分では、自分の客観的な姿を見つめることが難しいからです。

そして、この第三者は自分のことをよく知る人がお勧めです。

自分の性格や生活などを知る人の方が、自分にとっての目標の価値などを理解してくれているからです。

方法を見直す

先にも述べたとおりなのですが、努力を最大限結果に結びつけるためには、不要なことを排除することも必要です。

そして、何が必要で、何が不要なのかの判断は、一人では難しい場合もあります。

ですから、目標達成のために必要な方法の見直しを、客観的な判断をしてくれる第三者とすると良いでしょう。

この場合には、身近な人よりもむしろ、中立的でアドバイザー的な立場の人が良いかもしれません。

自分個人の特徴などをさておき、目標達成に必要なことと不要なことを峻別して示してくれることが期待できるからです。

現実をみつめ直す

目標の再評価、方法の見直しをしても、結果につながらない場合には、どうすればよいでしょうか?

いくら努力しても報われないという場合には、目の前の現実をみつめ直すことをしてみましょう。

現実をみつめ直すというと、既に目標の再評価や方法の見直しで完了しているのではと思われるかもしれませんね。

ですが、この場合の「現実」というのは、自分の内面が見ている「現実」ということなのです。

状況を過大評価していないか?

目標が適切で、方法も適切なアプローチを採用している場合、本来であれば結果がもたらされるはずです。

競争が厳しい場合でも、自分と同じような人が合格したりしているという事実があるわけです。

結果が出ない、同じような人が結果を出すのに、自分は結果が出せない理由は何でしょうか?

それは、自分自身が自分をどう見ているかということに関連するのです。

私の場合には、資格試験に合格した年の学力は、その数年前からそれほど伸びたわけではなかったのです。

ただ、その1年くらい前から自分の状況に対する認識に大きな変化がありました。

それまでは、自分の落ち続けた試験のことを、難しくて、自分なんかが受かるはずのない試験だと思っていました。

もちろん、絶対に受かると口では自分に言い聞かせていました。

でも、心の奥ではそうは思っていなかったのです。

だから、勉強して模試でいい成績をとると、「これは奇跡が起こるかも。」と周囲を期待させるのですが、結果は不合格でした。

本試験では「自分には無理」という気持ちに毎回圧倒されてしまいました。

ところが、合格した前年になぜだか、とても若くて人生経験の浅い合格者数名と一緒になる機会がありました。

彼らの知識や試験に対する態度に触れて、自分が試験を過大評価していたことに気が付きました。

そして、試験が求めていたのは、しっかりとした基礎的な枠組みとそこから合理的に推論する力なのだと気づきました。

私の中の潜在意識が書き換わった瞬間でした。

それから、この試験は自分が合格してもおかしくないと思い始めました。

それから約1年が経ち、私は勉強開始から15年以上の歳月を経て、あっけなく合格しました。

当時は仕事も既にしていたし、父も病気で入院したりもしましたが、それらは特に障害となることもありませんでした。

このように、私たちの中には現実にフィルターをかけている意識があります。

「努力が報われない」と感じられるとき、かつての私がそうであったように、自分の中の自分を見つめる自分を点検してみると、意外とすんなり扉が開くかもしれません。 

その後、私はこの経験から、潜在意識というものに深く興味を抱くようになり、たくさんの書物を読んだり、セミナーに足を運びました。

脳科学や心理学にも関心を拡げ、人間の不思議さを探求しています。

そして、その世界は知れば知るほど面白いものです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事を書いた人

saiko

Saiko

アメリカ留学を経て、予備校や学習塾での英語教育に携わること約10年。在職中に英検1級を取得。TOIEC985点。法律関係に転職し、夫婦で同業、共働きしながら現在に至る。留学や受験時代の体験から人の潜在意識や潜在能力に関心を抱く。夫の星二の50歳の誕生日を機に、星二の夢である「ゴルフでシングルに」に一緒にチャレンジするべくゴルフを習い始める。3年で100切りを目指して、趣味の英語と旅行も織り交ぜながら、星二と一緒にゴルフの上達を目指す。楽しく上達がモットー。現在のベストスコアは、117。