リッツカールトンは有名な高級ホテルで、私的に宿泊することなどないと思っておりましたが、私たちはホテルの宿泊ポイントやエアラインのマイルの貯まるクレジットカードを普段から利用しており、そのポイントがコロナ禍で旅行する機会もなかったことから、かなり貯まって来ました。それで、思い切ってそのポイントを使って、リッツカールトン日光に宿泊して、中禅寺湖の秋を楽しんできました。
中禅寺とイギリス・イタリア各大使館の旧別荘
中禅寺


中禅寺(ちゅうぜんじ)は、784年、日光開山「勝道上人」(しょうどうしょうにん)によって建立されましたお寺で、世界遺産「日光山輪王寺」(にっこうざんりんのうじ)の別院です。 御本尊「十一面千手観世音菩薩」(国重要文化財)は、勝道上人が中禅寺湖上に千手観音様をご覧になり、その姿を桂の立木に彫ったと伝えられています。観音様は、現在も地に根をはり、訪れる人々を穏やかな表情で迎えます。 また、坂東三十三観音霊場の第十八番札所として多くの巡礼の方たちもご参拝になります。
日光山輪王寺のホームページより引用
私たちが参拝したのは、現在も地に根を張った立木に彫られた大きな千手観音像でした。それぞれの手の一本一本に五色の紐が結ばれており、コロナ禍のこの時代に
私たちが参拝したのは、現在も地に根を張った立木に彫られた大きな千手観音像でした。それぞれの手の一本一本に五色の紐が結ばれており、コロナ禍のこの時代に
私たちが参拝したのは、諸々の願いを叶えてくださるという千住観音菩薩様でした。現在も地に根を張った立木に彫られた大きな千手観音像でした。今年は丑年なので、観音様の手から観音様の手から五色の紐が伸びていて、その紐を握って願い事ができると言われているそうなのですが、今はコロナの時期なので、紐を握るのではなく、それぞれの光が集められ、参拝者が手をかざせる五色のライトになっていました。
その時にその光を手首につけるお守りのようになったものが販売されていたので、買って来ました。手に着けていると観音様と繋がっているような安心感を覚えます。


奥へ上へとずっと入ると、五大堂という高台になっているお堂があって、毎朝、その祈祷場で僧侶たちが祈祷しているということでした。祈願料(家族全員分で2,500円)をお納めすると、1年間の間、そのお願いごとを毎朝ご祈祷してくれるというお話でした。なんとなく効果がありそうな気がしました。
英国大使館別荘及びイタリア大使館別荘記念公園
中禅寺湖は夏はとても涼しく、明治中頃から昭和初期にかけて、中禅寺湖畔には各国の大使館をはじめ多くの外国人の別荘が建てられ、最盛期にはその数は40を超えたそうで、国際的な避暑地としての賑わいを見せたようです。現在でも、フランスとベルギーの両大使館別荘は現役で利用されているそうで、既に使用されていないイギリスとイタリアの大使館別荘は栃木県に寄贈され、記念公園として一般公開されています。



小雨の中、午後サイクリングでホテルを出発し、途中から結構な雨になりました。中禅寺湖のお天気は年中8割くらいは雨か霧、曇りだそうです。観光日和とは言えない一日でしたが、明治の頃に建てられた外国の大使館の別荘の訪問や1000年以上も前に彫られたとされる立木の観音様を参拝するには、幻想的でちょうど良い気もしました。ただ、冷えて風邪をひくことは避けたかったので、サイクリング用にお借りしたマウンテンバイクを雨の中思いっきり漕いで、暖をとりました。まだまだ体力的に行けそう!という気持ちにもなって来ました。
リッツカールトン日光での滞在
リッツカールトン日光は、というよりもリッツカールトンでの滞在は初めてで、どんな服装で行けば良いのかとか到着するまでは少し悩んだりもしました。でも、実際にホテルに滞在してみると宿泊客もホテルのスタッフもとてもリラックスした和やかな雰囲気で、とても楽しい時間を過ごすことができました。


夕方のチェックイン
私たちは、昼間宇都宮でゴルフをし、さらに宇都宮餃子で早めの夕食を済ませてからホテルに到着したので、時刻は既に6時を過ぎており、既に外は真っ暗の状態でした。車で玄関付近に近づくと車寄せからベルボーイらしき人が出てきて、すぐに荷物を下ろして、車を引き取ってくれました。ロビーに案内され、そこでウエルカムドリンクの柚子スパークリングを飲みながらチェックイン手続きを行いました。
その後、3階の部屋へ案内され、しばらく部屋で寛いでから温泉に行くことにしました。この時に部屋に用意されたいたウエルカムフルーツとお菓子、美味しい緑茶には少し驚きました。





温泉は硫黄泉で少し硫黄の臭いがしましたが、ライティングが欧米的な感覚からか、とても暗くて幻想的な入浴体験となりました。私が入った時には、たまたま私一人しか入浴する人がおらず、一人で洗い場のシャワー、内風呂、そして露天風呂、サウナをくるくる回って温泉を満喫することができました。
普段は、サウナは暑くてあまり入らないのですが、この時のサウナはとても気持ちよくて、ゆっくり入りました。自分が温泉の仄かな灯の下でリラックスしていることを感じることができて、とても良かったです。ホテルに到着するまで心配していたようなドレスコードや持ち物に関しても、全く普通で自分らしく過ごせる場所であることに安堵感を覚えました。
その夜は、星二と二人昼間のゴルフの疲れもあり、ぐっすり深い眠りにつきました。翌朝は、早朝からホテル内のライブラリーと呼ばれる部屋で中禅寺のお坊様が来てくださり、座禅体験をすることになっていました。リッツカールトンでは、宿泊客に事前にアクティビティというものの案内をメールで送ってくれて、滞在中(チェックアウト後も同日内ならOK)に希望のアクティビティに参加することができます。
座禅体験
朝の8時に中禅寺のお坊様がホテルに来てくださり、約30分の座禅を行いました。場所はライブラリーと呼ばれるロビーの延長のような部屋でした。


座禅の参加者は私たちを含めて5人でした。お坊様から座り方と目の瞑り方について少しご指導をいただき、心を空っぽにしてみることにしました。目は全く瞑るのではなく少し光が入るくらいの薄目で、肩の力を抜いて、背筋を伸ばして座ります。呼吸は20分で100回が理想とのことでした。
ゆっくりと身体中の息を全て吐き出して、鼻からゆっくりと息を吸う。このことだけで、それ以外は頭の中を空っぽにすることを目指して座ってみました。以前から瞑想は朝晩時々行っているので、その時のようなふわふわした気持ちに程なくなりました。
ただ、今回は、お坊様が途中で参加者を周り、木の板で肩を叩く(それほど強くなく、脱力していれば痛くはありません)ということでしたので、そのタイミングだけは少し緊張しました。でも、自分の順番が来た時には、有難さが心に湧いてきて、心から感謝して肩に板を下ろしていただきました。これは健康を願っての行為だそうです。
終わってみると、20分間はあっという間に過ぎ、心がとても落ち着いていました。今ある自分の状態がとても好きだという気持ちがして来ました。
ホテルの朝食
この朝食はクチコミでも評判が高く、私たちも夜を軽くしていたので、ボリュームたっぷりの朝食に期待してレストランに足を運びました。その結果は、期待どおり、いえ期待以上でした。味もとても美味しくて、スタッフの気遣いも温かく、おもてなしの気持ちが伝わり、約1時間かけて楽しく完食しました。


朝食は洋食と和食から選択できますが、私たちは洋食を選びました。卵料理は5〜6種類から選択するようになっており、私、彩子が選んだのは写真のポーチドエッグです。ちょうど良い柔らかさで卵の臭みが全くない美味しいポーチドエッグでした。日光らしくナスの焼き物に湯葉が載せられていたり、ローストビーフにマッシュドポテトと定番のメニューがあったりとバラエティに富みながら、上手くハーモニーの取れた絶品の朝食でした。
午後のアクティビティ
朝食後は部屋でのんびりと過ごして、午後は奥日光歴史探訪サイクリングというアクティビティに参加しました。その探訪先が最初に紹介した中禅寺と旧大使館公園でした。
雨の中でしたが、ホテルの用意してくれた電動自転車とマウンテンバイクに跨り、他の参加者のご家族と総勢5人とインドネシアから来日してホテルのインターンをしていた女性をガイドに中禅寺湖周辺の歴史に触れて来ました。楽しい時間でした。
その後、ホテルに戻った私たちは服はそれほど濡れてはいませんでしたが、雨で身体がすっかり冷えていました。そうしたところ、ガイドのインドネシアの女性が温泉に入ってから帰ることを勧めてくれたので、もう一度温泉を使わせてもらってから帰路に着くことにしました。
昼間の温泉は夜とはまた違う風情があり、それも楽しめたのは良かったです。そして、サウナで冷えをすっかり出してから帰ったので、風邪をひくこともありませんでした。
帰りには、スタッフが車を玄関まで移動してくれ、荷物を車に積み込んでくれました。そして、ドリンクホルダーに置いたままになっていた空のペットボトルを処分してくれた上、新しいお水のペットボトルを2本ドリンホルダーに入れて置いてくれました。なんというサービスでしょうか!
私たちのこの滞在はクレジットカードで貯めたポイントを利用していますが、そのカードはアメリカン・エクスプレスのSPGというホテル系に強いとされるカードです。日常の経費や生活費の支払いに使用していますが、今回のホテル滞在で、そのポイントのメリットを再確認できたので、これからも機会あるごとにこのカードを利用してポイントを貯めていきたいと思いました。
とても充実したホテル滞在にスタッフに感謝しました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。