イチローも実践してきた初動負荷トレーニングと開発者小山裕史氏について、調べてみました。

昨日から読み始めた書籍「希望のトレーニング」から少し見えてきた「初動負荷トレーニング」について、昨日より詳しくお話しします。なんだかとても希望が持てそうな感じです!

小山裕史氏が良い動きをするためのトレーニングを開発するに至った背景

小山氏は、小学生の頃から柔道や空手などの武術に親しみ、野球でもエースピッチャーで3番バッターと身体を動かすことに夢中だったそうですが、その実内臓が弱くて、病院と縁の切れない生活を送っていたそうです。

中学生になると腎臓が弱っていることを隠して、陸上部と野球部を掛け持ちし、もっと体力をつけようと腹筋、背筋、うさぎ跳びを十分に行った結果、マウンドで投球中に突然急な痛みに倒れ、緊急入院することに。腰椎分離の酷い状態で、医師には、「生涯、野球や、早く走るなどの運動は無理」と診断されたそうです。

小山氏は野球のグラブとユニフォームを庭で燃やして、野球を断念し、硬式野球のない高校に進学。腰痛改善を目指して高校生活を送りながら、腰の回転を再度可能にするための方法と人間の身体について徹底的に追究したそうです。独学で専門書や関連書物を読み漁り、ある時ひらめきを得て、「筋肉トレーニング」の「変形」と身体の使い方によって、自らの腰痛を克服し、トレーニングをやっては走り、ボールを投げ、自転車を飛ばすことを繰り返した高校時代を送ったそうです。

当時、どのようにトレーニングをすれば実際に動作がしやすく、自然な良い動作が促進されるかを考えていたそうで、後の研究とその成果の原点はこの時代にあったとご本人が述懐されています。

その後、成人してから、10代の頃にやりたかった球速140キロ以上のボールを投げ、150キロ以上のボールを捕球し、ボールを打ち、走る、武術力を高めるということにも没頭されたそうです。

その後、良い動作を求めて研究を続け、生理学、解剖学、バイオメカニズム(生体力学)の見地から、人間の運動機能を亢進し、合目的的な動きづくりと、これを可能にするトレーニング法の研究を進め、この学問を「Motion(動作)」+「logy(学問)」として確立させているそうです。

そして、小山氏の言う「良い動作」の代表的なものは、「しなやかさ」であるとされます。良いパフォーマンスを発揮する選手の動きは、リラックスしていて、それがしなやかさを生むそうです。

そして、この「しなやかさ」を生み出すのが初動負荷トレーニングなのです。

初動負荷トレーニングについて

地球上で暮らす私たちは、常に重力を受けており、重力による身体への負荷、負担がストレスと緊張を生みだすそうです。重力が肩こり、首こり、腰痛、膝痛、静脈瘤などの大きな原因とも言われています。

そして、重力による負荷が、最も身体に負担をかけるのが動作の初期、初動時だそうで、この強い負荷のかかった状態で筋肉を伸び縮みさせると、筋肉は関節とともにダメージを受け、筋肉を動かす神経とのバランスが崩れ、全体に影響を与えるそうです。

小山氏は、この「動作初期にかかる負担を」軽減し、緊張の少ない筋活動に転換する方法を模索し、筋肉が「弛緩、リラックスした状態」から、強い張力で緊張することなく、適切に活動(収縮)し、そして、再びリラックスした状態に戻る、この反復ができないかを考えたそうです。

そして、小山氏が研究の結果開発したのが、初動負荷カムマシーンというトレーニングに用いられる器具です。この初動負荷カムマシーンは、《弛緩ー低緊張による、長めの伸長ー反射による短縮》という立体的な筋活動を可能にしてくれます。初動負荷カムマシーンは柔らかく、しなやかな動きを誘導し、立体的、三次元的、加速し、時間と位置により負荷が変化するという、鞭のようなしなりをイメージさせる運動をトレーニング中に可能にしてくれます。

そして、この三次元的な動作の誘導こそが、トップアスリートから高齢者、故障改善、機能改善を目指す人、さらには子どもも同じスペースでトレーニングできる理由なのだそうです。リラックスした筋肉が、低張力の状態で引き伸ばされ、その後「反射」により短縮するという筋活動に鍵があるそうです。これにより、大切な加速度、スピードを生み、強制的な血圧上昇を招かず、血流を促進してくれる要素となっているそうです。そして、それは同時にスポーツに限らず、神経・筋肉・関節へのストレスの解除、老廃物の除去等、身体に有益な状態を作ってくれるそうです。

初動負荷トレーニング実践者に共通の声

イチロー選手も山本昌投手もプロゴルファーの青木功さんも、リハビリで小山氏の下を訪れた一般の人たちも皆一様に口を揃えて言うのは、小山氏の明るく前向きな姿勢がそれぞれの人の心を支え、強くしてくれたと言うことです。初動負荷トレーニングは、身体のしなやかさと同時に心のしなやかさも獲得させてくれるのではないかと思いました。

私たちが探してきたトレーニング方法

私たちもずっと、身体を鍛えることと柔軟性を獲得することを平行して行う必要があると考えてきました。しかし、一般的な方法で身体を鍛えようと、腹筋や腕立て伏せ、スクワットなど一般的な筋トレに取り組むと、少し続けると膝や肘、肩、首などが痛くなってしまい、一時的に中断していました。

少しして、痛みが治まったらまたトレーニングを再開してということを繰り返してきましたが、その都度前の状態に戻るようで、なかなか進歩はまだ感じられていませんでした。(まだ始めてから3ヶ月と少しですが)

柔軟性に関しても、股関節や肩甲骨周りの硬さをストレッチで解消しようとしていくつかの方法を試してみましたが、どれも自分たちにはすぐにはこなせないというレベルでした。

今回偶然知ることとなって初動負荷トレーニングは、交通事故で脳挫傷を負った方や脊柱管狭窄症の方のリハビリにも使えるほど、負荷の少ないものでこれなら自分たちにもできるという予感がします。

次は、東京で通えるワールドウィング・リファインという新宿の提携店に体験レッスンを申し込んでみようと思っています。

この記事を書いた人

saiko

Saiko

アメリカ留学を経て、予備校や学習塾での英語教育に携わること約10年。在職中に英検1級を取得。TOIEC985点。法律関係に転職し、夫婦で同業、共働きしながら現在に至る。留学や受験時代の体験から人の潜在意識や潜在能力に関心を抱く。夫の星二の50歳の誕生日を機に、星二の夢である「ゴルフでシングルに」に一緒にチャレンジするべくゴルフを習い始める。3年で100切りを目指して、趣味の英語と旅行も織り交ぜながら、星二と一緒にゴルフの上達を目指す。楽しく上達がモットー。現在のベストスコアは、117。