ガレージのシャッターの故障を契機として、急遽始まった積年の悲願、ガレージの片付けですが、最初はどうなるものかと思いましたが、進んでいくうちに勢いがついてきました。
最初はゆっくり
この片付けの作業を開始したとき、星二も私、彩子もどこまで片付けられるのかは、正直分かりませんでした。
どこまで片付けられるかも自信がありませんでした。
なぜならば、ガレージに置いてあるものにあまりにも統一性がなく、明らかに捨てるべきものから今すぐ使えそうなもの、あるいは探していたものまで多種多様で、一旦作業に着手したら、そこから全く違うことをしなくてはならないかもしれないと漠然とした不安もありました。
実際にそういう場面にも遭遇しました。
それから、自分たちでは決められないものもありました。
それは、5年前に他界した父の最後の薬など、最後の医療品でした。
亡くなる数日前に塗ったであろう皮膚の炎症を抑える薬などもありました。
もちろん、それらを現在使用することはできません。
しかし、父が他界したすぐ後におそらく母が直ぐには処分できずにまとめておいたものだと思い、母の中でそれを処分できる心の状態であることを確認する必要がありました。
それで、一連の薬などを母に見せて確認すると、笑顔で「もう捨てていいよ。」との返事。
5年の歳月を経て、母の中での亡くなった父は、息を引き取る直前の最後の姿ではなく、生前の元気だった頃の父に変わっていったのだろうと思いました。
その薬と父は、母の中で完全に切り離されているようで、私たちも安心しました。
廃棄、廃棄、そして掃除
それから、自分の中で未だ未練のある品物もありました。
それは、かつて3年弱ほど通っていた乗馬クラブの道具でした。
駅前でもらった乗馬クラブのチラシの体験乗馬をきっかけに始めた乗馬でした。
入会前に無料の体験に行ってみたら、秋の夜に月明かりの下でのロマンチックな乗馬を体験し、月の砂漠のような気分になり、すっかりその気になってしまった私、彩子でした。
私の強い希望で、星二と二人その後、乗馬クラブに入会しました。
星二はどこまでも付き合いの良い人です。
その後、2年ほど通いましたが、星二も私も仕事が忙しくなり、名ばかり会員となってしまったために退会しました。
それでも、その後もいつか再開できる日が来るのではないかと心のどこかに期待があり、乗馬用のプロテクター、ブーツ、帽子、鞭などそっくり保管していました。
今回、その道具を捨てることについて、片付け初日では踏ん切りがつきませんでした。
とりあえず、そういうものはまとめて一つのコーナーにコーナーに置いておく事にしました。
廃棄、廃棄、そして掃除
それ以外のものは、元々時期を見て廃棄しようと思っていたものが中心でしたので、適切なゴミの日に出せるように分類したり、中身のあるものはそれを出したりと廃棄と廃棄のための処分の繰り返しでした。
さらに、ガレージには私たちが使用を開始した前からの埃が堆積しており、そのお掃除が結構大変でした。
最初は掃除機を使っていたのですが(この掃除機も廃棄する予定のもの)、掃除機のフィルターが直ぐに埃で詰まってしまうため、小さな帚とちりとりで自分たちで少しずつ大きなガレージを隅から隅まで掃いて、雑巾で拭いて行くという作業になりました。
地上部分が完了しそうになると、頭上に吊り下げられた物置部分が気になり出した星二が大きな脚立を持ってきました。
さすがにそれは難しいのではと思う私、彩子でしたが、星二は興味があるようで、脚立にのぼって、その空中の物置部分に置かれた赤い大きな箱を下に降ろそうとしました。
降ろしてみると、それはなんと、バブルの頃の犬小屋でした。
私、彩子の友人の夫が技術者として働くメーカーでエアコン付きの犬小屋を開発し、バブルが弾けて売れ残ってしまったので安く引き受けて欲しいと頼まれて購入し、両親にプレゼントしたものでした。
友人に頼まれて犬小屋を買ったものの、その直後に当時両親が飼っていた犬が急に亡くなってしまい、結局一度も使わずに、そこに保管したままのものでした。
その犬小屋を見たときには、その当時のことや亡くなった犬のことも思い出しました。
ものには様々な思いが付着するとよく言われますが、なんだかそれを実感しました。
空中の物置もお掃除
バブルの犬小屋を片付けて、その部分を掃いて拭き、ブルーシートを敷いて、プラスチック製の収容ボックスと普段は使わない大きめのスーツケースを置きました。
収納ボックスに関しては、少しずつ粗大ゴミとして出すのか、使うのか、少し先に判断する事にしました。
お掃除も段々と進んできて、スポーツガレージ完了まであと一歩です!
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございます!