東京五輪(Tokyo 2020 Olympics Games)がまもなく開幕します!

東京では感染者数があまり減らず、緊急事態宣言の最中ですが、YouTubeを見ていますと、世界のニュースはオリンピックがまもなく始まり、それぞれの国の選手たちが金メダルを目指して奮闘中という報道をしているようです。私たちは東京ではオリンピックの選手村の近くに住んでいます。現在の状況をお伝えするとともに、私、彩子の考えるオリンピックを今年開催することの意義について考察してみました。

選手村へ通じる道路はすべて閉鎖、バスも終点を変更中です。

オリンピックの選手村は晴海と豊洲を結ぶ橋の一つ、豊洲大橋の晴海側の川岸に位置しています。

私たちも、普段車や徒歩でこの橋をよく利用していますが、約1ヶ月前からこの橋は一般の人は使えなくなっています。オリンピックの選手村関係者とオリンピックに参加予定の選手達の専用です。

ここ2週間ほどは、制限地域はさらに拡大し、橋に至る道路に通じる手前の道路から閉鎖されています。それは、ちょうど月島警察の前辺りで、護送車のような警察車両が数台停車して、バリケードのようになっています。タクシーや一般車両が入ろうとすると、警察官がUターンするようにと誘導しています。

道路には常に数人の警察官が警備に当たっていて、バス停を降りると物々しい雰囲気です。数百メートルのところに選手村があるためでしょうが、バスも終点の晴海埠頭までのルートをオリンピックの期間とその前後を合わせて約3ヶ月ほどは、終点をもっと手前のホテルマリナーズコート東京に変更し、近くの空き地をバスターミナルとして利用しています。6月に初めてこの様子を見た時は、少し驚きましたが、いよいよオリンピックの準備に入ったのだと、今年の開催を確信しました。

コロナ禍でないオリンピックであれば、もっと街もウキウキ、ワクワクした雰囲気に包まれているのかもしれませんが、現在の状況では物々しさはあってもなかなか通常のオリンピックモードには入れません。梅雨明けの、暑い夏の陽射しの中で、警備に当たる制服姿の警察官の表情も神妙な面持ちに見えます。

今オリンピックを開催する意義はあるのか?

少し前までは、本当にオリンピックを今年開催できるのか?という疑問は、多くの日本人が、いえ世界中の人が抱いていたものだと思います。そんな中、IOCも日本政府も開催を決め、オリンピックに反対する人の声もネットで見かけますが、各国から選手達が続々と到着し、あと数日で開会式です。テニスのジョコビッチも大坂なおみも出場すると報道されています。

「世界がコロナウィルスを克服したことを証明する」ことが、今年東京五輪を開催することの意義だとすれば、日本の状況は未だそこまでは行っていないし、報道による限り、インドの状況などは克服とは程遠いものですから、現実との乖離が甚だしい気がします。

そうだとすれば、克服には至ってはいないものの、コロナウィルスのパンデミックから僅か1年ほどで、再度国際的な集会を実現するということは、現状はどうであれ、世界は前に向かって進むということを確認し合うという意味があるのではないでしょうか。

昨年から現在まで、世界中であらゆる予定や行事がキャンセルまたは延期、もしくはズーム開催となって来ました。これは、一つの側面として、それまで不要な行事がたくさん開催されて来たことが露呈したとも言えそうです。

しかし、他方で、開催すべき行事もあるのだということにも世界は気がついたのではないでしょうか。

オリンピックはそのような行事の一つなのではないかと思います。オリンピックは、世界中のアスリートたちが人生の目標として一つのスポーツに打ち込み、日々努力し続けた成果を試す4年に1度の晴れ舞台なのです。

1年の延期もアスリートにとっては相当な負担であるとは思いますが、開催しないという決定はそんなアスリート達のことを考えると難しいのではないかと思います。

もちろん、政治的な判断であるという側面、オリンピックのスポンサーの経済的合理性、さまざまな理由はあると思います。しかしながら、オリンピックを開催しないという判断は、戦争中でもない限り許されないのではないでしょうか。参加者の努力に鑑みれば、人生を賭けた努力の成果をオリンピックを開催しないという無惨な結末で終わらせることはできないのだと思います。

そのために多くの人たちがコロナ禍のこの状況でも、自己の感染リスクをさておき、献身的な働きをして、おそらく世界で最初のコロナ禍での国際的な行事を実現しようとしているのだと思います。

その意味では、この東京五輪は人間の真摯さが前面に押し出される大会になるのではないでしょうか。

私たちは、直接大会に関わることのない一般人ですが、心の中で参加されるアスリートたちや大会関係者の皆さん、警備に当たる警察の皆さんがコロナに感染されることなく無事にそれぞれの務めを果たせることを祈っています。懐疑的な目で大会開催を見るのではなく、応援する気持ちで大会を見守りたいと思います。

なんとなく、自分の中で「なぜこの時期にオリンピックを?」という気持ちがあり、それを整理したくてこの記事を作成してみました。

これを読んでくださる方の中には、コロナ禍は戦時中に匹敵するとお考えになる方もあるでしょう。私は違う見方もあって当然と思いますし、それを否定する気持ちもありませんが、このように考えることで自分自身と現実との折り合いがうまくつくように感じています。決して、この考えを誰かに強要するものではありません。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

この記事を書いた人

saiko

Saiko

アメリカ留学を経て、予備校や学習塾での英語教育に携わること約10年。在職中に英検1級を取得。TOIEC985点。法律関係に転職し、夫婦で同業、共働きしながら現在に至る。留学や受験時代の体験から人の潜在意識や潜在能力に関心を抱く。夫の星二の50歳の誕生日を機に、星二の夢である「ゴルフでシングルに」に一緒にチャレンジするべくゴルフを習い始める。3年で100切りを目指して、趣味の英語と旅行も織り交ぜながら、星二と一緒にゴルフの上達を目指す。楽しく上達がモットー。現在のベストスコアは、117。